交通解説ブログ uwemaの日記

ICOCA大回りについて(解説)

aboutICOCA大回り

ICOCAはJR西が発行している交通系ICカードです。

ICOCAの取り扱い規則には神のような制度がありまして、

乗車経路にかかわらず、該当区間の最も低い金額で精算

となっています。

すなわちICOCAエリアであれば大回り乗車が成立するということです。

例えば、天王寺→寺田町(一駅)140円で、

天王寺~奈良~京都~和田山~姫路~大阪~寺田町(一例)

の列車に乗車できるということです。

Yahoo様に詳細を表示してもらいましょう。

ご覧の通り、きちんと運賃は「140円」となっています。

今回は上記のルートで試しましたが、時間に余裕があればもっとルートを捻って、乗車時間を長くすることができます

 

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ICOCA大回りの注意点

指定エリアから出ない

大回り乗車の鉄則です。紙の切符の大回りは「大都市近郊区間」、ICOCA大回りの場合は「ICOCAエリア」から外に出てはなりません。出ると不正乗車になります。大回りでは特急に乗車できますが、境界の駅を通過してしまう特急に乗ってしまうとアウトになります。気をつけましょう。

ICOCAエリア(JR西日本HPより)

 

同じ駅・路線を二度と通ってはならない

これも鉄則です。同じ路線を二度と通ってはならないことは皆さんよく分かると思いますが、同じ駅を2回以上通ることも禁止です。

出発駅と終着駅間の最短経路距離を200km未満にしなければならない

これは大回りに限らず、ICOCAの利用全般に言えることです。ただし、実際の乗車距離はこれと関係ありません。今回の私のルートも360km以上「実際に」利用しています。

ですが天王寺から寺田町の間は200km未満になっていますのでセーフです。

途中下車できない

途中下車とは、途中の駅で「改札を出ること」を指します。一旦降車して後続の列車を待つことは可能です。とはいえ、トイレや売店が改札の外にある駅も珍しくありません。下調べしておくと良いでしょう。

 

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検札の際は正直に話す

列車に乗車しているとかなりの確率で検札があります。この際、不安になって嘘をつくのはよくありません。大回り乗車は合法です。不正乗車ではありません。確かに「変わった乗客」ではありますが、だからといってお縄にかかることはありません。「大回りです」と伝えましょう。

中間改札の際も正直に話す

和歌山駅や姫路駅などには中間改札が設置されています。基本的に弾かれますので、改札の横に設置されているインターホンを使って係員に説明するか、駅員さんに事情を説明して通してもらいましょう。

新幹線は利用不可

紙の切符の大回りでは新幹線が利用できますが、ICOCAは一切不可能です。

最後の出場は駅員さんがいらっしゃる改札がおすすめ

ICOCAには時間制限の概念があり(時間は非公表らしい)、最後の出場の際は大抵の場合弾かれます。説明する際、インターホンでは非常に伝わりにくいです。ですから有人駅で出場されることをおすすめします。

 

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ICOCA大回りの裏技

分岐駅通過の特例

例えば、京都~敦賀間で特急サンダーバードに乗車したとしましょう。この場合、サンダーバードが走行する湖西線(赤線の一部)と、大回りにおける次の乗車路線である北陸本線(青線)の乗換駅は近江塩津駅(赤線と青線の合流点)です。サンダーバードは赤線で記されたルートを走行します。

GoogleMapsより

しかし、サンダーバード近江塩津駅に停車しません。停車するのは近江塩津駅から2駅離れた敦賀駅です。この場合、近江塩津敦賀駅の間で重複が発生してしまいます。

しかし、近江塩津敦賀間は特例で大回り乗車においても重複が認められています。

 

条件は、次のとおりです。

  1. 乗車する片方の列車が近江塩津駅新疋田駅近江塩津敦賀の途中駅)を通過すること
  2. ICOCA大回りであること(敦賀駅ICOCAエリアにのみ含まれているため)

この条件を満たせば、大回りで敦賀に行けます。ただし、この特例はすべての分岐点に通用するわけではなく、規則に定められている区間のみ認められています近江塩津敦賀はそこに記されています。

 

敦賀駅を通過するサンダーバードサンダーバード9号など)に乗車してしまった場合は、その時点で不正乗車確定ですので、注意しましょう。

 

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最後に

ICOCA大回りは複雑ですが面白く、なによりコスパが最強です。

しかし、一歩間違えると大変なことになりますので、下調べが重要です。

次回から実際の乗車記をシリーズ化してお届けします。

そちらもぜひ御覧ください。

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